対象物件はそれほど多くはありませんが、スッキリポールという電柱のような柱が宅地内に建っている住宅が時々あります。
今日は、その工事のご紹介をさせていただきます。
スターアンテナのブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
愛知県春日井市の一戸建て新築住宅です。
スッキリポールというのは、電線・光ケーブルなどの電気配線を電柱から一旦このポールに引き込んで、地中に埋設した配管を通して住宅に送りこむための設備です。
スッキリポールという名称はパナソニックの商品名であり、正しくは「住宅用引込柱」と言います。しかし、実際にはパナソニックの商品が大半のようですので、一般的にはスッキリポールという商品名の方を使用する場合が多いようです。
このスッキリポールを設置する目的はいろいろありますが、
第一に建物に直接電線類を引き込まないため、美観が向上する。
第二に電線類の庭木と電線類トラブル防止に役立つ。
第三にスッキリポールに電気メーターがあるので、検針員の方が敷地内に入ってこない。などの利点があるようです。
このスッキリポールを設置する物件には特徴があります。
一般の方がスッキリポールを設置希望されるケースは少なく、多くはハウスメーカー主導で設置の有無を決められているのが実情のようです。
具体的には、積水ハウス、セキスイハイム、ダイワハウス、の3メーカーの住宅は、スッキリポール設置を基本設計とされておられるようです。敷地形状・敷地面積・建物仕様などによっては、基本設計でない場合もあります。
一方で、このメーカー以外の住宅は、スッキリポールは基本的に使用しません。施主様から要望があった場合のみ対応するというスタンスとなっているようです。
スッキリポールが必要かどうかは、意見が分かれるところではありますが、上記利点のうち今日の住宅事情を見た場合、電柱と干渉するような大きな庭木を植栽している住宅は限られていると思いますし、電気メーターも今日ではスマートメーターに切り替わり、検針の必要がなくなってきたことを考えると、設置する利点は建物の美観が向上するという利点のみとなるような気がいたします。
スッキリポール設置に際しては、ポール自体数十万円の費用がかかります。施工費まで考えると100万円くらいはかかると思います。美観の向上のために必要な工事費として、必要か否か、高いか安いかは、各自の判断に委ねます。
スッキリポールにアンテナ設置の話しに入ります。
スッキリポールは電柱からの電線を引き込むための引込柱ですので、本来このポールにアンテナ設置するものではありません。
しかし、現実には設置を希望されることも少なくないため、専用金具を使えば設置は出来ます。但し、建物本体と違い、設置する場所がこのスッキリポールに限定されるため、電波状況の良い悪いにかかわらず、この場所しか選択に余地がありません。高さは調整できますが、設置位置は選択できません。
テレビの電波は、場所により大きく受信感度が変化します。
住宅本体にアンテナを設置する場合は、電波状況の良い場所をいろいろ選んで、施工することができますが、スッキリポールの場合、あと1m右でればよい電波がキャッチできると分かっていても、スッキリポールの位置を移動することはできないため、最良ポイントへの設置ができない場合があります。また、今日運よく電波が受信できたとしても、将来近隣の住宅事情が変わり、アンテナ移設が必要となった場合、スッキリポール以外には移設できないため、アンテナでは受信できなくなる可能性もあります。
以上の事によりスターアンテナでは、スッキリポールへのアンテナ工事は推奨しておりません。
お勧めはしておりませんが、ご希望でしたら施工は致しますので、宜しければご相談ください。
物件によってはスッキリポールであっても、アンテナを建物に設置できるよう、アンテナ用の配線を別途設置されている住宅もありますので、ハウスメーカー様の方へお尋ねください。また、建物仕様によっては宅内の情報ボックスからアンテナ線を取り出して、建物本体へ設置できる場合もございます。その場合はスッキリポール以外に設置できる可能性もあります。
こちらの住宅は、道路を挟んだ向かい側に公園の樹木がありました。
若干の影響はありましたが、春日井市という電波塔に近い好立地であったため、スッキリポールに設置ができました。
公園に将来マンションが建つ可能性は低く、何か建造物が建ったとしても道路を挟んだ向こう側となるため、10m以上離れます。影響は限定され、将来的に大きな環境変化は発生しないとの判断で、今回施工に至りました。
スッキリポールにアンテナ設置を検討されておられる方は、ご相談お待ちしております。
この度は、スターアンテナにご依頼いただき、誠にありがとうございました。